税理士試験 国税徴収法 国税徴収法理論暗記

滞納処分の停止【税理士試験・国税徴収法・理論暗記】

滞納処分の停止 概要

滞納処分は税金を徴収するための制度になりますが、現状で納付する資力がなく財産もない人もいます。
その場合、滞納者の状況に応じて一定の要件を満たす場合には、滞納処分の執行停止をすることになります。
徴収する側は、滞納が発生している場合、通常であれば、最終的には滞納処分を執行することになりますが、それができない場合には、執行停止をすることになります。
つまり、滞納者に対して、差押え等の滞納処分を執行するか、しないか、白黒はっきりさせることになります。
執行停止は、原則は一定期間滞納処分の執行を停止することになるので、納税義務は消滅しません。ただし、一定の要件を満たす滞納者については、即時消滅となり、すぐに納税義務が消滅する場合があります。

滞納処分の停止 国税徴収法・理論暗記

問題(穴埋め)と回答 滞納処分の停止

以下の❶~までの空欄に入る文言を記載しなさい。

1⃣ 要件(徴収法153①) 
税務署長等は、滞納者につき(❶)と認められるときは、(❷)することができる。
⑴ 滞納処分の執行等をすることができる(❸) 
⑵ 滞納処分の執行等をすることによってその(❹)
⑶ その所在及び滞納処分の執行等をすることができる(❺)であるとき

❶次のいずれかに該当する事実❷滞納処分の執行を停止❸財産がないとき❹生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき❺財産がともに不明

2⃣ 通知(徴収法153②) 
(❻)は、滞納処分の執行を停止したときは、その旨を(❼)しなければならない。

❻税務署長❼滞納者に通知

3⃣ 滞納処分の停止の効果(徴収法153③)
⑴ 滞納処分の禁止 
税務署長は、滞納処分の停止をしたときは、(❽)はその停止に係る国税につき(❾)。 
また、上記1⃣⑵により滞納処分の執行を停止した場合において、その停止に係る国税について差し押えた財産があるときは、その(➓)
⑵ 納付義務の消滅(徴収法153④、⑤) 
① 3年間継続の場合  滞納処分の執行を停止した国税を納付する義務は、その。 
② 即時消滅の場合 
上記1⃣⑴の規定により滞納処分の執行を停止した場合において、その国税が(⓬)、その他(⓭)は、税務署長は、上記①にかかわらず、その国税を納付する義務を(⓮)
⑶ 時効の進行 
滞納処分の執行を停止した場合は、その(⓯)においても、その停止に係る国税の(⓰)
⑷ 延滞税の免除(通則法63①) 
滞納処分の執行を停止した場合には、その停止をした国税に係る延滞税のうち、その(⓱)は、免除する。

❽その停止期間内❾新たな差押えをすることができない❿差押えを解除しなければならない⓫執行の停止が3年間継続したときは、消滅する⓬限定承認に係るものであるとき⓭その国税を徴収することができないことが明らかであるとき⓮直ちに消滅させることができる⓯停止期間内⓰徴収権の消滅時効は進行する⓱停止をした期間に対応する部分の金額相当額⓲滞納処分の執行を停止した後3年以内

4⃣ 滞納処分の停止の取消(徴収法154①④) 
⑴ 要件(徴収法154①) 
税務署長は、(⓲)に、その停止に係る滞納者につき、上記1⃣に該当する事実がないと認めるときは、その執行の停止を(⓳)
⑵ 取消の通知(徴収法154②) 
税務署長は、滞納処分の執行の停止を取消したときは、その旨を(⓴)しなければならない。
⑶ 取消の効果 
滞納処分の停止の取消しは、停止処分が将来に向かってのみ効力を生ずるものであり、取消の効果は停止の始期にさかのぼるものではない。

⓲滞納処分の執行を停止した後3年以内⓳取り消さなければならない⓴滞納者に通知

滞納処分の停止 Q&A

個人事業を廃業で合計3000万円を滞納、手取り10万円

以下の質問は、滞納処分の執行停止について実際の滞納者の質問とその回答の事例になります。
<ヤフー知恵袋から抜粋>

Q1 ID非公開さん
2019/12/30 15:163
回答滞納処分の停止について詳しい方教えてください。 私は今年の6月に約5年前の修正申告を税務調査で行うことになりました。 5年前に行っていた個人事業の仕事はその当時に廃業しています。滞納処分の停止について詳しい方教えてください。
私は今年の6月に約5年前の修正申告を税務調査で行うことになりました。5年前に行っていた個人事業の仕事はその当時に廃業しています。それからはお金がある事が理由に無職の状態が続き今に至ります。修正申告後に税金を支払いましたが、この数年間での生活費で大半を使ってしまっていたので国税、市民税など合計3000万円を滞納する形となりました。
持っていた資金はほぼ全て吐き出しました。無職でしたがアルバイトをする事になり、手取り10万円で今後やりくりする形になりました。年齢もそれなりにいっており、資格などない為、正社員になる事が難しくやむ終えない状態でした。
今は独身で5万円の1Kに住んでおり、資産や不動産など価値のあるものは一切ありません。手取り10万円なので生活費でギリギリ全て使ってしまう状態なので分納も難しい状態ですが、お上は「払ってください」の一点張りで自宅まで財産がないかを見に来ました。結果、財産はないと判断されましたが、少しでも払うように、と毎月状況を連絡するようにと言われています。
払いたい気持ちはもちろんありますが、今の私の能力や収入を考えると仮に1000円ずつ支払ったとしても、3万年かかります。1万円でも3千年です。
私としては貯金をしてまた新たな事業を行い、少しずつ返済していく事も考えましたが、貯金があれば即差し押さえられるとの事。自業自得ですが、夢も希望もなくなりました。
なんとかならないかと調べていると「滞納処分の停止」という制度を知りました。私の場合、明らかに該当していると思いますが、申請ができず、職権だと知りました。
そこで詳しい方に教えてもらいたいのですが、私の様な状態で放置しておけば、自動的に「滞納処分の停止」になるのでしょうか?
それとも、積極的に「滞納処分の停止」を訴え続けないといけないのでしょうか?
また、滞納後、督促状が発送されてから約3ヶ月が経ちますが、どれくらいの期間で「滞納処分の停止」になるのでしょうか?
数年は今の状況が続かないと「滞納処分の停止」になりませんか?


A1 ベストアンサー多乃岐4384さん
2019/12/30 16:44
税の時効は、督促期間経過後5年です。但し、滞納処分(差押・参加差押・交付要求)があると時効は中断しますし、分納もしくは納付誓約は、民法上の「承認」として時効中断事由となります。手をこまねいて税の時効を完成させることは、徴収職員(徴税吏員)として許されないことですから、滞納処分もできず、分納(納付誓約)もなければ、時効完成前に、職権で処分停止とする必要があります。処分停止後3年経過すると、納税義務は絶対的に消滅しますし、その前に時効が完成すれば、時効完成時点で納税義務は絶対的に消滅します。 従って、現在は、課税庁とあなたとの「我慢比べ」の状態にあるわけです。5年間、差押を受けず、分納もしなければ、課税庁も処分停止とせざるを得なくなります。 「我慢比べ」以外の方法は、生活保護受給世帯となることです。生活保護を受けることで、ほぼ2号処分停止を受けることができます。

滞納処分の停止事例(SNSコメント)

ツイッターでも滞納処分の執行停止について様々なコメントがなされています。

国税徴収法、国税通則法

国税徴収法


第二節 滞納処分の停止
(滞納処分の停止の要件等)

第百五十三条 税務署長は、滞納者につき次の各号のいずれかに該当する事実があると認めるときは、滞納処分の執行を停止することができる。
一 滞納処分の執行及び租税条約等(租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(昭和四十四年法律第四十六号)第二条第二号(定義)に規定する租税条約等をいう。)の規定に基づく当該租税条約等の相手国等(同条第三号に規定する相手国等をいう。)に対する共助対象国税(同法第十一条の二第一項(国税の徴収の共助)に規定する共助対象国税をいう。)の徴収の共助の要請による徴収(以下この項において「滞納処分の執行等」という。)をすることができる財産がないとき。
二 滞納処分の執行等をすることによつてその生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき。
三 その所在及び滞納処分の執行等をすることができる財産がともに不明であるとき。
2 税務署長は、前項の規定により滞納処分の執行を停止したときは、その旨を滞納者に通知しなければならない。
3 税務署長は、第一項第二号の規定により滞納処分の執行を停止した場合において、その停止に係る国税について差し押さえた財産があるときは、その差押えを解除しなければならない。
4 第一項の規定により滞納処分の執行を停止した国税を納付する義務は、その執行の停止が三年間継続したときは、消滅する。
5 第一項第一号の規定により滞納処分の執行を停止した場合において、その国税が限定承認に係るものであるとき、その他その国税を徴収することができないことが明らかであるときは、税務署長は、前項の規定にかかわらず、その国税を納付する義務を直ちに消滅させることができる。

(滞納処分の停止の取消)
第百五十四条 税務署長は、前条第一項各号の規定により滞納処分の執行を停止した後三年以内に、その停止に係る滞納者につき同項各号に該当する事実がないと認めるときは、その執行の停止を取り消さなければならない。
2 税務署長は、前項の規定により滞納処分の執行の停止を取り消したときは、その旨を滞納者に通知しなければならない。

国税通則法


(納税の猶予等の場合の延滞税の免除)
第六十三条 第四十六条第一項若しくは第二項第一号、第二号若しくは第五号(同項第一号又は第二号に該当する事実に類する事実に係る部分に限る。)(災害等による納税の猶予)の規定による納税の猶予(以下この項において「災害等による納税の猶予」という。)若しくは国税徴収法第百五十三条第一項(滞納処分の停止)の規定による滞納処分の執行の停止をした場合又は第四十六条第二項第三号、第四号若しくは第五号(同項第三号又は第四号に該当する事実に類する事実に係る部分に限る。)若しくは第三項の規定による納税の猶予(以下この項において「事業の廃止等による納税の猶予」という。)若しくは同法第百五十一条第一項若しくは第百五十一条の二第一項(換価の猶予の要件等)の規定による換価の猶予をした場合には、その猶予又は停止をした国税に係る延滞税のうち、それぞれ、その災害等による納税の猶予若しくは当該執行の停止をした期間に対応する部分の金額に相当する金額又はその事業の廃止等による納税の猶予若しくは当該換価の猶予をした期間(当該国税の納期限の翌日から二月を経過する日後の期間に限る。)に対応する部分の金額の二分の一に相当する金額は、免除する。ただし、第四十九条第一項(納税の猶予の取消し)(同法第百五十二条第三項又は第四項(換価の猶予に係る分割納付、通知等)において準用する場合を含む。)又は同法第百五十四条第一項(滞納処分の停止の取消し)の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日以後の期間に対応する部分の金額については、国税局長、税務署長又は税関長は、その免除をしないことができる。

税務大学校・国税徴収法


第7章 納税の緩和制度

 第2節 滞納処分の停止  
 滞納者について、滞納処分を執行することができる財産がない場合など、一定の要件に 該当するときは、滞納処分の停止をすることができる。  

学習のポイント 
1 滞納処分の停止の意義  
2 滞納処分の停止の要件は何か  
3 滞納処分の停止はどのようにして行うのか  
4 滞納処分の停止にはどのような効果があるか 

1 滞納処分の停止の意義  
  滞納者が資力を喪失するなどの一定の事実が生じ、滞納処分を執行すればその生活を 著しく窮迫させるなど、滞納処分を執行するのが不適当、又は滞納処分の執行ができな い場合には、税務署長は、職権で滞納処分の執行を停止することができる(徴153①)。  

2 滞納処分の停止の要件  
  滞納者が次のいずれかに該当する場合には、滞納処分の停止をすることができる(徴 153①)。
  ① 滞納処分の執行及び租税条約等に基づく徴収共助等により相手国等が徴収(以下 「滞納処分の執行等」という。)をすることができる財産がないとき。  財産があっても、国税に優先する質権等があるために国税に充てるべき金額がない 場合を含む。 
 ② 滞納処分の執行等をすることによって、滞納者の生活を著しく窮迫させるおそれが あるとき。   「生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき」とは、滞納処分を執行することによ り、生活保護法の適用を受けなければ生活を維持できないと認められる程度の状態に なるおそれがある場合をいう。 
 ③ 滞納者の所在及び滞納処分の執行等をすることができる財産がともに不明である とき。  
【参考法令・通達番号】  
 基通153-2~-4  

3 滞納処分の停止の手続  
  滞納処分の停止は、滞納者の申請によらないで税務署長の職権で行い、滞納者に停止した旨の通知 をしなけれ 
ばならない(徴153②)。  
【参考法令・通達番号】  
 基通153-5、-9 

4 滞納処分の停止の効果  
 ⑴ 差押えの解除  
  滞納処分の停止をした場合において、差し押さえている財産があるときは、その差押えを解除し なければな  
 らない(徴153③)。
  ⑵ 納税義務の消滅  
  滞納処分の停止をした国税の納税義務は、その停止が3年間継続したときに消滅す る(徴153④)。
   ⑶ 延滞税の免除 
  滞納処分の停止をした場合には、その停止をした国税につき、その停止期間に対応する部分の延 滞税が免除 
 される(通63①)。
  【参考法令・通達番号】  
  基通153-10、-14、-15  


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