不動産鑑定士

不動産鑑定士試験の勉強時間について合格者の体験談

不動産鑑定士試験に合格までの勉強時間はどれくらいか知りたい、働きながら勉強時間を確保できるか不安、他の資格と比べるとどうなのか、
勉強を開始する前にこうした不安を抱えている人向けに、不動産鑑定士試験の勉強時間について解説していきます。

不動産鑑定士試験の勉強時間

不動産鑑定士試験は難関国家資格の1つであり、いざ合格するために勉強を始めようとすると、かなりの労力と時間が必要になってきます。
受験者には、働きながら受験している人や、専業で受験勉強に専念している人、学生などそのバックグラウンドは様々です。

前提となる知識や経験など人それぞれであるため、必要となる勉強時間については幅がありますが、一般的には2000時間~4000時間くらいです。
2000時間と4000時間ではかなり差がありますが、これは合格するまでの必要となる勉強時間と考えておけばいいです。

というのも、難関国家資格試験なので、年によって、受験者数や問題の難易度も違います。さらには、自分の直前の自分の勉強したところが、ズバリ出題されたなど、運の要素も全くないわけではありません。

そう考えると、合格に必要な知識だけの勉強時間は1000~2000時間程度で足ります。ただこの合格に必要な知識を常に最大限試験で発揮できるかは、別問題で、アウトプットの訓練によって変わってきます。

例えば1500時間勉強した人が、その年の論文式試験に合格する場合もあります。もし、不合格になれば、次の年まで1年間勉強を継続するため、勉強時間が増えていきます。
しかし、再受験者の勉強方法というのは、一度基礎学習のインプットを終えているので、アウトプット中心の勉強方法に変わっていきます。

そのため、資格試験の勉強時間はあくまで目安で、合格に必要な知識だけを習得するにはどのくらい時間が必要かを考えるようにして、あとはアウトプットに時間を使った方が最短で合格できるようになります。

つまり最短で2000時間程度、複数年再受験を繰り返しても4000時間程度が目安となります。

不動産鑑定士試験の勉強時間についての合格者体験談

それでは、実際に勉強を始めようと考えた場合、2000時間はどのくらいになるのでしょうか。

私の受験生時代の勉強時間を確保するためのスケジュールの立て方は

平日:1日2時間、
土日祝日:1日5~7時間、
とすると
1週間で25時間、
1カ月で100時間、
1年間で1200時間
となります。

働きながらでも毎日続けることで1200時間は勉強時間を確保できます。
2000時間というと、このスケジュールでは1年半程度になります。

私の場合、仕事もあったので、無理のないスケジュールでくんでいきました。

平日2時間程度であれば、朝1時間自宅や通勤時間を活用して、テキストやプリントを見たり、夜帰宅してから、練習問題を解いたり、講義を聞いたりの時間を作ることができます。

そして土日祝日は、半日は自由時間を設定して、半日は勉強時間にあてるという生活を続けていました。

ポイントは、働きながら受験勉強をする場合、無理のないスケジュールをたてないと、すぐに破綻してしまいます。確実に着々と積み重ねていくことができるように、自分の精神・体調の管理と仕事のスケジュール管理も考えて行っていくと、継続していくことができます。
自由時間の設定も大切です。この自由時間で、思いっきり脳を休ませて、身体の疲れもとります。
こうすることで、勉強を継続していくこともできますし、質も上がっていきます。

習慣化するまで最初は時間がかかるかもしれませんが、習慣化してしまえば難しいことはありません。むしろ何もしない方が気持ち悪くなってきます。

不動産鑑定士試験は、短答式試験と論文式試験の2段階に分かれていますので、1年で両方とも合格するのは、初学者にとってはハードルが高いと思います。

私の場合は、とりあえず1年目は1200時間を意識して、講義で講師の言ったことは確実に理解して進めていくことができるようにインプット中心にアウトプットもカリキュラムに沿って進めていきました。
その結果1年目で短答式試験には合格することができました。
論文式試験については、繰り返し受験しました。

そして5回目の論文式試験で、合計では4000時間程度の勉強時間で短答式試験、論文式試験に合格しました。

不動産鑑定士短答式試験の勉強時間

短答式試験の科目は行政法規と鑑定理論の2科目になり、マークシートの選択形式の問題になります。
それぞれ2時間の試験時間で午前、午後と1日行います。
この短答式試験だけに合格するための勉強時間は200~400時間程度で十分でしょう。

鑑定理論については、論文式試験でもメインとなる科目なので、論文式試験の勉強をしつつ、短答式試験の問題を解いていくといった勉強方法になります。

行政法規は、短答式試験のみに出題される科目で、法令等が多岐にわたるため、基本的には予備校の講義と問題を繰り返し解いていく勉強法になります。
行政法規に関して言えば、宅建などとも重なっている部分もありますので、宅建を勉強したことのある人、これから宅建を勉強したい人にとってもおすすめの科目になります。

ポイントは、マークシートの選択形式の問題なので、早めにインプットを終わらせていまい、あとは繰り返し問題を解くということです。なぜなら、出題パターンは決まっていて、繰り返し似たような問題が出題される傾向にあるからです。

不動産鑑定士論文式試験の勉強時間

論文式試験の科目は、民法、経済学、会計学、不動産の鑑定評価に関する理論の4科目で、3日間の試験で行います。
民法、経済学、会計学の専門科目は各2時間、不動産の鑑定評価に関する理論は、論文4時間と演習2時間の合計6時間の試験時間になるため、試験日程は午前と午後の各2時間の3日間となります。

専門3科目の勉強時間は各科目500時間~1000時間ほどかかります。
苦手科目や得意科目も出てくると思います。
法律系に強い人であれば、経済学や会計学が苦手だったり、経済学、会計学が得意な人は民法が苦手だったりすることもあります。

そして不動産の鑑定評価に関する理論、いわば鑑定理論はメインの科目です。専門3科目の合計と同じ試験時間になります。内訳は鑑定理論論文4時間+演習問題2時間です。
勉強時間の目安は1000時間~3000時間ほどかかります。
鑑定理論に関していえば、試験合格後も不動産鑑定士としての基本となる科目なので、その後も勉強は必要になりますので、いくら勉強してもやりすぎることはありません。

論文式試験の勉強時間の目安は1000時間~4000時間程度となります。

不動産鑑定士科目免除者の勉強時間

専門科目の民法、経済学、会計学については、科目の一部免除制度があります。
これは、法律学、経済学、商学に関する科目の研究によって、大学等で博士の学位を授与された人や、大学の教授、准教授の職についてた人が対象になります。
また、会計士試験や弁護士試験の合格者も、関係する専門科目の免除を申請できるようになります。

科目免除者の勉強時間の目安は1000時間~3000時間程度となります。

不動産鑑定士と他の資格の勉強時間との比較

不動産鑑定士試験の勉強時間が2000時間~4000時間とすると、他の資格の勉強時間も気になります。
他の資格の代表的なものと比べてみると以下のとおりです。

宅建士 200時間~300時間、50問、2時間、四肢択一式、
不動産鑑定士 2000時間~4000時間、短答式、論文式
税理士 1科目400時間~1000時間×5科目、1科目2時間、理論、計算
公認会計士 3000時間~6000時間、短答式、論文式、
弁護士 3000時間~10000時間、予備試験、司法試験、

不動産鑑定士試験の勉強時間まとめ

このように不動産鑑定士試験の勉強時間は、国家資格全体の中でも他の難関資格と同様にかなり時間がかかる資格になります。

また、短答式と論文式の2段階方式の試験になっているところも特徴的で、会計士試験と似ています。

そして不動産鑑定士試験の短答式と論文式は、その勉強時間、難易度は全く違い、短答式はマークシート方式で、ある程度問題をひたすら繰り返していくと合格できますが、論文式はそうはいきません。例年真夏の8月に3日間連続で午前、午後と行います。その日に向けてベストコンディションを整えていくことになります。

大切なのは、継続できるスケジュールで勉強を習慣化していくことです。こうすることで、勉強を生活の一部に位置付けて、長期戦の勉強生活スタイルを築いていくことができるようになります。

私もそうでしたが、最初の1年目が一番つらく大変でした。それでも勉強を継続していると
ある日突然、ふっと理解が深まって自分のレベルが1段上がることがわかる時が必ずあります。私の場合は1000時間程度でした。いわば量から質への転換です。そこから、さらに繰り返し続けていると、また1段上がる時がきます。

こうした繰り返しで、合格レベルに達した時に合格することができました。
今となっては、こうした受験勉強の経験は、仕事でも他の勉強にも応用ができて、とてもいい経験だったと思っています。

 

 

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